城ヶ崎ボルダー、漁り火ロック、プランBで行こう

真冬の休日にはフナムシロックも満員御礼になるらしい。そこらじゅうの岩に泥がのっており、ボルダーのかたわらには石積み細工が小さなモンスターよろしく。

不調。1手目が止まらない。気温が低すぎてフリクションが悪い気がする。振られ落ちしたとき右の踵を岩に痛打する。同じ箇所を2度やった。今日は落ち方もコントロール出来ていない。

早めに見切りをつけて、プランBに切り替える。漁り火ロックへ移動だ。

道路から覗き込んだら、イサリビクラックのあたりにトップロープが掛かっている。そういえば今日は木曜日。もしや……。吉田和正さんのビレイで、お連れの方がいま降りてきたところ。挨拶をする。おぼえていてくれた。

前回、発見できなかった「ベンツのこわもて」と「屋根裏の散歩者」が気になっていた。吉田さんが岩の場所とスタートホールドを教えてくれた。やはりそうだ。トポの概略図だと、顕著な岩が磯の真ん中にあるように読めるけれど、実際には断崖の間際にあった。

吉田さんのトポより引用。


ベンツのこわもて
 6b+(2級) 中根穂高

漁り火エリア南側にあるボルダーの裏側。SDスタート。

外傾したガバカチからスタート。すぐ左上に見える大穴にはチョーク跡が付いているけれど、私は使わないことにした。トポにもこの大穴は描かれていない。岩が低いのであえてマットも敷かず。1トライ目、右側の遠いアンダーフレークをとる手順では身体が上がらず、失敗。右上の甘いサイドフレークでも失敗。しばし考えたのち、いきなり真上の遠い水平カチをとる手順で解決……したと思ったら、さあリップをとろうとしたとき、スリップして背中からダダ落ち。地面からは岩がゴツゴツ飛び出している。運良くケガはなかった。安全第一、命は一つ。何事もなかったかのようにマットをずるずる引っ張ってくる。

鬱蒼として、地面にはミカンの皮が散らかっていたりと、ロケーションは悪いけれど、内容は面白かった。

次は、


屋根裏の散歩者
 6c+(1級)

カンテ右のリップホールドSDスタート。

初登者が記されていない。同じ岩にあるし、ネーミングのセンスからして中根さんの課題ではないかと思う。

「ベンツのこわもて」よりムーブが読める気がしたので、1撃狙いで取り付く。吉田さんがスポットしてくれた。スタートホールドに足が上がってから、かなり粘ったものの、良い左手が見つからない。最後はスリップするように落ちた。

吉田さん達がイサリビクラックへ戻る。独りになる。岩をしげしげと眺める。あっ、そうか。なぜ気づかなかったのだろう。

2トライ目で登れた。下地が悪いのでやけに下を気にしながら。1撃狙いでは最低でもプランBを用意して臨むべきだった。

コメント

  1. H山 より:

    城ヶ崎ボルダー通い込んでますね。実は自分も「怪物男」ちょっと興味アリなんです。気をつけてトライしてくださいね。さあて自分はこれから入院してぶっ壊れた左足を治してきます。早く復活出来るようにリハビリがんばりまーす!

  2. 無名のK より:

    城ヶ崎は成果なしでも楽しいです。暖かいし、気分転換&リハビリに良いと思いますよ。「怪物男」は失敗したとき、着地をうまくコントロールしなくてはいけないので、完全復活してからがよろしいかと。