サーティーンを登る者、テンを登る者。オンサイトに拘る者、レッドポイントに徹する者。ATCしか信用しない者、グリグリに熟練した者。他人のヌンチャクをあてにする者、自分でかけるつもりでムーブを組み立てる者。プリクリ棒を使う者、忌み嫌う者。
ヘルメットをかぶる者、毛糸の帽子をかぶる者。テルモスにお茶を詰めてくる者、コンロで沸かす者……。
色々なレベル、嗜好の人間が同じ岩場でロープを結び合えるのが、フリークライミングのユニークなところだと思う。
「他人様に迷惑をかけなければ大抵のことはOK。自分も知らず知らずのうちに迷惑をかけているかもしれないから、
余程のことがない限り見て見ぬフリをしよう」という緩~いスタイルでのぞんでいる。けれども、絶対に譲れないルールが一つある。
「真剣にビレイすること」
ウォーミングアップでエイトやナインを登っているときでも、ビレイヤーはクライマーの動きを注視するべきである。
クライマーが高難度の核心に突っ込み、あぁ駄目だ、落ちま~す、と言いながら下を見ると、ビレイヤーはうつむいている。
立ったまま寝ているのか? 決死のクライムダウン、みっともないヌンチャク掴み。……こんなことがあってはならない。睡眠不足だの、
首が痛いだのは何の言い訳にもならない。
そんな怠慢なビレイをする者は、たとえサーティーンを登れたとしても、クライマーとして失格、いや人間として失格である。
などと、たまには厳しいことも書いてみる。
コメント
最近気の緩みがあるようです。
ご鞭撻ありがとうございます。
タイからですか?