小山ロックに着いてみると、日曜日にカリスマ(13a)を終了点間際まで攻め立てた いっしー さんが、バーボンを片手に(10b)経由で、ヌンチャクを掛けて降りてくるところであった。初めて有給休暇を使った平日クライミングとのこと。完登が懸かるとそうなりますよねぇ、と互いに正当化し合う。
その いっしー さんが、ヌンチャク掛け以外には特にウォームアップもせず、いきなり完登。おめでとうございます。
次に取り付くのは私。いつものようにボルト4本目までアップで登っておこうか。でも、2トライ目の頃には直射日光が壁に当たりそうだなぁ。いっしー さんも、そして先日の はっしー さんも伝説の1トライ目パワーを存分に利して完登した。自分もやってみようか。しかし、アップが不十分なまま全力を出すと、そのダメージは深く、一日を棒に振りかねない。肉を切らせて骨まで断たれる、なんてことに……。
ビレイヤーの松ちゃんには何も告げずに取り付きを離れた。ボルト2本目の大レストポイントで息をついたあと、一気呵成に5本目まで到達。暖かいので身体は滑らかに動いている。ここで秘策を発動。
「休めぬなら休まずに行ってしまえホトトギス作戦」
毎回、何度も手を持ち替えて、休んでるんだか消耗してるんだか分からないレストポイント。此処にくるたび気が重くなる。到着したときにはあまり消耗していない気がしても、発車してみるとよれているのだ。
休まずに行ってしまえ。左手大穴、右手ピンチへクロス、一瞬ためらいながらも、左手アンダーを差し切る。右手を寄せ、左手をフレークのサイドへ送り、一気に左足スローパーへ飛び移る。右足を丸い穴にキョンして6本目にクリップ。右手を一段上のピンチへ。弾みをつけて、左手を遠いサイドへ。パンプしていない。右足をたたんでアウトサイドを乗せ、右手カンテをはたく。先日試した新ムーブ(さらに右手を下引きホールドへ送る)にするかどうか考える余裕があった。余裕があるのだから、慣れたムーブで行こう。左足をクロスで踏み返して、左手でガバを掴み、完登した。
いや~、長かった。詰めの甘さを遺憾なく発揮した。トライ回数は数えたくもない。
結局、終了点間際のドラマは味わうことなく済んだ。ムーブは早期に固まっていたし、フィジカルも十分に足りていたはず。心理的な壁を破るのが難しかった。やればやるほどテンション癖がついた。今日、1トライ目に勝負を賭けたことも、レストせずに突っ込んだことも、迷いをなくす効果があったと思う。
取り付きに寝転がり、iPodでクラシックを聴きながら、青空と岩とクライマーを眺めた。
コメント
すげぇ~♪『カリスマ』おめでとうございます!おまきさんが寂しがりますよo(^-^)o Kさんは、いつ登れても良いくらいの実力十分でしたもんね(^-^) 当分は、のんびりクライミングで、次の目標をゆっくりと決めて下さい!
もちもちさん、ありがとうございます。怒号コール?のおかげで心理的な壁を破ることができました。次の目標は、太刀岡山のアレ、ですかね。
今、仕事場で見て、びっくりした声をあげて、みんなに驚かれちゃった。
おめでとーっ♪
おめでとーございますっ!!!
本当におめでとー♪
あーん、見たかったなぁ。
でも寂しいなぁ・・・。
ついにきましたね。おめでとうございます。今年は、13、これで2本目ですか。すばらしいです。今年は、あと4本ぐらいは、いけそうですね。
やりましたね、すばらしい!
秘訣は登るなら1便目何ですかね?
しばらくは余裕の日々を送ってください。
⇒おまきさん、ありがとうございます。
太刀岡山の名物「その流れでいって、何故テンション!?」はもう見れなくなります。まだしばらくは松ちゃんが笑いながら落ちてきますが、それもGW中には終わる気配が濃厚です。
⇒きんさん、ありがとうございます。
いつかは「4便出した次回の2便目」の法則に乗るかと思いながら、意外な結末となりました。あと4本。太刀岡山のアレと、金毘羅岩のアレと、小川山のアレと、氷川屏風岩のアレ……。しばらくは皮算用を楽しみます。
⇒はっしーさん、ありがとうございます。
はっしーさんの1便目余裕の完登は、私にとって重要な布石となりましたよ。太刀岡山ハイキングルートへの継続登攀も頭をよぎりましたが、もうしばらくとっておきます。
じゃあ、代わりに私が何か太刀岡山名物になる登りをしなくちゃ、ですね。
よし。
4ピン目大穴を取るときに「にゃーっ!!」
・・・だな。
ぜ、ぜひ。
麓で昼寝をしている太刀岡犬が活気付くぐらいに。