城ヶ崎ボルダー、「漁り火ルーフ」の流木をどかす

フナムシロックは広々として気持ちのいい磯であった。南側の岬にはお手頃サイズの奇岩がゴロゴロしているのが見える。もしかすると良いボルダーがあるかもしれない。でも人家から丸見えだから皆さん自粛しているのだろうなぁ。

吉田和正さんが開拓した「モンスターマン」を見学に来た。見るだけでなく、さわった。噂に聞いたとおり下地が悪い。背後にも岩が突き出しており、トップアウトに失敗すると大怪我しそう。

ガビガビの左手スプーンカットが取れたとしてぇ、で後半を登ってみたら、思ったより簡単だった。つまり核心は下部の2手に凝縮されている。ダイナミックでジムナスティック。失敗すると派手に振られ落ちする。グレードには危険度が加味されている感じ。

「この課題がジムの分厚いマットレスの上に聳えていたら、わりと簡単に登れるのではないか」と不遜な思いを抱く。せめてマット1枚とスポッター1人が加われば……。

右手穴ホールドはジャミング気味に利かせる。何回もムーブを起こすうちに、小指の付け根あたりの皮膚が抉れた。

漁り火エリアへ移動。これまた吉田さん開拓の「漁り火ルーフ」がお目当てだ。

ルーフ下に巨大な流木が鎮座していた。これじゃ登れない。いつ流れ着いたのか知らないけれど、最近この課題をやった人はいないということだ。まず土木工事から始める。重ッ!! よくテレビや映画で木の下敷きなった人物を見て、「それくらい自力で何とかしろよ」と突っ込んでいたけれど、今後は見る目が変わると思う。

吉田さんのトポより引用。

漁り火ルーフ 7a+(初段)

イサリビクラック・レフト~北ウィング下のルーフ。2つのカチアンダーでスタートし、左よりにルーフを越え、立ち込んで終了。

丸いカチアンダーが2つ近接している。右側は小さくてカタカタ動く。左側だけ使った。リーチをいっぱいに利用して、効率の良いムーブを作れたと思う。右足トウフックを利かせると、壁から剥がされずに手を進めることができる。立ち込みが意外と難しい。フェースの横皺だけでは立ち込めなかったので、左側のクラックに手を出した。ズルかな。

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