ドラゴン・ラストの男

ファイブテンの初期型ドラゴンをジムで履きつぶし中。

見かけは2本締めベルクロだけれど、スリッパ風の伸縮するサポータに足を挿し込んで、さらにベルクロを締める。この方式は、クライミングシューズでは最初だったかもしれない。フィット感が高いけれど、履くのに手間がかかる。初期型は作りが雑で、アッパー内側の縫い目が肌に食い込んだり、細くて腰のないヒールでフックすると力が逃げたり。第2世代ドラゴンは合わせベロに変更されて、ヒールも改善されたようだ。買おう買おうと思っているうちに廃盤になってしまった。

使い込んだ現在ではクニャクニャになり、まるでソックスを履いたように快適。足指でホールドを掴む感じが良い。細かいエッジでは爪先が負けてしまうのが悩みの種である。

と言うわけで、次のジム用ドラゴン・ラストを求めてカラファテへ。

JACK中根さんはクライミングシューズを買いに来たグループの皆さんにセールストークを炸裂中であった。大絶賛のカタナ・レースアップを、私も釣られて履いてみた。ミウラーのしゃもじ風?の足型は合わないけれど、カタナは合う。ソール全体は柔らかいのに、爪先の一点がコツンと硬い感じ。ヒールはミウラーと同タイプで細め。履き心地が良くて、ヒールが抜群のテスタロッサとも言えそう。外岩でルートクライミングを主体にしている人はお試しあれ。このまんまベルクロ・タイプを作ってもらえませんかね? 私は気持ちが揺れたものの、ジム靴を買いに来たんだぞ、と理性で踏みとどまった。

サヴァのラプターがあれば履いてみたかったけれど、まだ出回っていないんだろうか。結局、ファイブテンのJET7を購入するという無難な選択。スポルティバと比べると、ダウントウがなくなるのが早いらしいけれど、そのほうが好都合かもしれない。ソールの先端だけコンコルドのようにダウントウしていれば十分。自分の足指の力で掻き込んだり、トウフックしやすいほうがジムには向いていると思う。

履いてみて気づいた。1本締めながらも、爪先寄りからV字に折り返しているので、トウフック用リキッドラバーの面積を稼ぎつつ、2本締めに近いフィット感が得られるわけだ。

▼ダウントウ3兄弟

実はTEAM5.10を持っているけれど、外岩用に履き慣らし中。

ところで、イボルブのオプティポンは、K村S介さんの推察どおり、中根さんが名付け親だそうです。そう語る中根さんはとても楽しそうでした。

コメント

  1. H山 より:

    自分も最近ジムではJet7です。そろそろ寿命を迎えそうなので次は何を…と考えているところです。また同じものでもいいのですが、あれこれと悩むのが楽しくて(笑)。3兄弟の写真を見ると、TEAM5.10のほうがヒールの感覚が良さそうな印象を受けますね。あとはロックピラーズのオゾンスリッパ、今更ながらモカシムオンサイトも気になってみたり。

  2. 無名のK より:

    H山さん、こんにちは。Jet7ユーザなら、TEAM5.10はあまり違和感なく履けると思います。剛性というか拘束感は強いですね。アッパーソールが厚いので、ガチャガチャした岩のトウフックで酷使しても安心かな、というので一応、外岩用に位置づけています(笑)。H山さんの体重だとスリッパでも緩くならず、がっつりトウフック用のラバーコートをかけられるのでよいですね。