クライマーのTFCC障害、自己流の矯正

クライミングジムに足繁く通いだして最初に痛めたのが手首である。患ったことのある人ならわかるであろうが、釣り銭を受け取るために手のひらを上に向けることが出来なくなる。傘を持った手が風に吹かれようものなら抵抗できずに雨に濡れてしまう。

医者の診断を受けてはいないものの、まずTFCC障害に間違いない。過去に3回ほど発症し、2~3ヶ月だましだまし過ごしているうちに回復した。完治はしておらず、厳しいサイドホールドやアンダーホールドを持つと、てきめんに手首に違和感を感じる。

ROCK&SNOW第041号の特集「クライミング中のケガを考える」では肩・肘・指・腰を扱っているけれど、手首を扱っていないのは残念だ。バックナンバーを探すと、第020号と第024号の「クライミング障害を防ぐ」で手首のケアについて書かれている。クライミング関連の書籍では「クライマーズ・ボディ」(144頁)がわかりやすいと思った。

どうやら手首のクビレ(小指側の出っ張りよりも手のひら側)を押さえると良いらしい。まったくの自己流であるが、もう片方の手指を輪にして巻きつけて、締め付けながら引っこ抜く力を加えると、なんだか具合が良い。コキッと音がして、「あっ、入った」と感じる。そんな音がすること自体、手首が正常でない証拠であろうが、この自己流の矯正を励行するようになってから、症状を悪化させずに済んでいる……と思う。

私は外岩でロープにぶら下りながらも、しょっちゅう手首を矯正している。サイドホールドやアンダーホールドが強烈で手首に厳しいルートでは殊のほか長いこと。

今度悪化したら、ちゃんと医者に診てもらおう。

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