城ヶ崎ボルダー、モファット・トラヴァースを味わう

核心のクラックが濡れている。がーん。タオルで拭いたりチョークをまぶしたりして乾かした。

1回目のトライはなんだか動きが固い気がして核心直前で降りた。すぐに2回目のトライ。スタートしてすぐに足が地面にさわったので降りた。3回目のトライ、リップ下トラバースで足が切れた。思わず「終わらせてやるッ」と声が出た。

ボルダーで1級/2級か(【追記】2009年05月27日発行の「日本100岩場」では初段とされた)。足が深いので、小さい人は辛いはず。凹角のどこがゴールなのか判然としないので、行けるところまで行ってみた。初登時よりも磯が下がって、危険な岩が突き出しているので要注意。昔の写真と比べると、悟空ハングあたりで1メートル近く磯が下がっている。モファット・トラヴァースのあたりも30~40センチは下がっているだろう。なにしろ、いま取り付きにゴロゴロしている岩は、昔は瓦礫に埋もれて見えないのである。

わずかに残っていたチョーク跡は3週間前に私が付けたものではないかと思う。あまり人気がないらしい。ハイリスク、ローリターンだしなぁ。その昔、ジェリー・モファットが来日したとき、ほんの手すさびに登った課題にちがいない。ビデオ「ONE SUMMBER」で、名もない(あるのか?)小さな洞窟で、即興課題に嬉々としていそしんでいた、あの映像のように。

延長バージョンをさわってみる。無名ルートのガバへつなげるムーブはできる。あと1.5メートル、「ワンポイントジャム」までのホールドの細かいトラバースが怖い。真下に岩が突き出している。ゴールに着いたら着いたで、最後は飛び降りるしかなさそうだ。1メートルの高さから飛び降りても呻いてしまう腰の状態では、2メートルの高さから飛び降りるのは相当に覚悟がいる。

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