未明。テントの薄い生地がパラパラと鳴った。雪? 首を出すと、空は灰色。天気予報は外れた。
霧雨のミッドウェーウォール。どのルートも上部は表面が風化したスラブである。
時間がたつにつれてトップアウトが難しくなるのは目に見えている。おまけに岩が冷たい。JNCCルートの1ピッチ目(10b)でアップしたけれど、指先の感覚がなくなり、テンションをかけそうになった。
モチベーションはドン下がり。前回残置した古いロープをアプローチにフィックスして次回に備える。
松ちゃんは前回ムーブを固めているので、TO FAR AWAY(12a)に果敢にヌンチャクをかけにいく。本気トライでは、
下部スラブを越えたところでスリップ。すぐにロワーダウンして登り直し、完登。
手ぶらで帰るのは勿体ない気がする。ヌンチャクを借りて1回だけトライさせてもらう。やはり核心は遠い。ルート名の由来であろう。
テンションしたあと、凍えた手の感覚が戻るまで随分時間がかかった。ヌンチャク回収。早仕舞い。
「赤点クライマーの日々」に関連記事あり。
コメント