カサメリ沢、娘孝行ならず

■ 死のロード1日目

きん さんが夏休みという名前の死のロードに旅立つ。その序盤戦にお供させていただいた。

前夜発、植樹祭広場泊。朝のタープに雨粒がふりかかる。「今日はレストかな~」……なわけはなく、小一時間後にはコセロックの「トータル・リコール」でウォームアップしていた。下部3/4はびしょ濡れ。松本あたりで午後から降水確率90%の予報が出ている。にもかかわらず、クライマーが続々とやってくる。

「ワニワニワニ」

なんだか“登れるコンディション”の感覚が麻痺してきた。カンテを回り込むあたりまでびしょ濡れなのに取り付く。たしか5~6年前に完登しているので、現場処理で何とかなるだろ、と突っ込んだ。最上部の核心でカンテ左奥のカチに気づかず、最後のクリップに手間取る。行きつ戻りつ粘った。悪い右手ツマミホールドで渾身のクリップ。かなり消耗しており、最後のリップはたきの一手が出ず。回収。その後、トップロープがかかるほどの人気ルートとなっていた。皆さんも感覚が麻痺している模様。
「医者の娘」
「漁師の娘」からさらに上部へつなぐルート。やっている人を見たことがなかったので、さぞ厳しいのだろう、と思っていた。あとから合流したH森さんがリピートされていた様子を見る限りではそれほどでもなさそう。やってみたら、きん さんも私も1回でムーブを解決できた。「漁師の娘」終了点から大アンダーフレークに向かって直上し、左にトラバースしてカンテに移るラインが一般的のようだ。「漁師の娘」と同じか、すこしやさしいくらいだと思う。雨模様のため中断。次回に期待しよう。

▼独自ラインと独自ムーブで突き進む、小さいお姉さん

信濃川上駅に近い「ヘルシーの湯」で入浴。こんな施設が川上村にあるとは知らなかった。

ナナーズで買い出し。きん さんはテントに戻るや、豆腐1パックをつまみにビールを飲んだ。

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