登攀するティラノサウルス

ROCK&SNOW連載の「学術的登攀論」は第034号で終わるらしい。第019号の第1回「デカいクライマー不利説」には快哉を叫んだ。

書き手の山岸尚将さんとは、スパイダーマン(湯河原幕岩)の取り付きで初めてお会いした。山岸さんの初トゥエルブと、私の初トゥエルブは同じである。とあるジムのマットの上で、私が「筋力すなわち、筋肉の断面積は長さの2乗に比例するが、体重は長さの3乗に比例する」などと「デカいクライマー不利説」を展開すると、山岸さんは我が意を得たりとばかりに目を輝かせていた。連載第1回を読んだ瞬間にそのことを思い出した。私の話がヒントになった? 教えて。さもないと、チョクストン珠代の正体をバラしますよ。

なお、「ティラノサウルスは某映画のようには走れなかった」というハッチソン説は当初から不完全さが指摘されていたらしい。

Wikipedia曰く「そもそも走る行為に必要なのは、柔軟な膝と足首の弾性であり、腱を無視して語ることはできない。

腱による弾性が地面から得られる力を、どれだけ効率よく地面に返せるかが走行のポイントで、これがなければ、いちいち筋肉によってエネルギーを生み出さざるを得ないので、効率が悪い。」

なるほど。やはり「腱」は重要なのだ。

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