第23期竜王戦七番勝負第4局

ジムトレのあとアイシングしているときにズーンと来た。風邪で寝込んで2日目。昼から起きだして、ファミレスで遅いランチをとり、ネットサーフィンにいそしむ。

この時期はフィギュアスケートの戦況や、ルールとジャッジングの議論が気になる。と同時に、今年は第23期竜王戦の行方をちらちら観ている。いままさに第4局が進行中。

一昨年、歴史的な大逆転で羽生名人を降した渡辺竜王の7連覇はなるのか。2連勝した時点で、「おいおい、まさかの4タテ? 竜王戦で羽生名人に8連勝したらすごいぞ」なんて思ったけれど、さすがにそうは問屋が卸さず。羽生名人が盛り返して、迎えた第4局。難しい局面なのでこのまま封じ手か。

こうした名勝負によってタイトルの価値が上がっていくのは、クライミングに引き換えるなら、ある山、ある岩場、ある課題で繰り広げられたドラマが、その山、その岩場、その課題の価値を引き上げるのと同じか知らん、と思う。

先日、千駄ヶ谷の将棋会館の前を通りかかった。2階のガラス張りの縁側で寛いでいる棋士らしい姿が見えた。その人が、道路で立ち止まっている私を一瞥した。あわわ。踵を返す。びびった。あそこにいる人は、人であって人ではない気がするのだ。

トップ棋士はひとつの局面で数百手を読むという。以前ちょこっと書いたけれど、無駄な手は最初から頭に浮かばないようになるので、潜在的には「1秒間に1億と3手読む」という枕詞もあながち的外れではないのかもしれない。

それにしても、ほぼリアルタイムでプロ棋士による解説や臨場感あふれる盤外情報を読めるのは楽しい。

あっ、指した……。

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