城山、トップ・オブ・ザ・ワールド、ダメダメな一日

眠れなかった。一晩中、強風がテントをばたつかせて、頭を揺さぶった。やっと風がおさまって、うとうとした頃、明るくなった。

松ちゃんは車中で熟睡し、朝飯のあとには直腸の蠕動運動がおもむくまま出すものを出して快調である。

ワイルドボアゴージ。松ちゃんをビレイ中、ロープを握る手のひらが引き攣る。一昨日ジムで登った疲れが抜けていない。

安全環を回すだけでパンプを感じる。

トップ・オブ・ザ・ワールド(12d)にトライ。ボルト4本目と5本目の間、核心ムープの最中に指が引き攣るのには閉口した。もう片方の手でロックオフして、ほぐしながら次の手を出した。

保持力のなさをカバーしようとして、フチが鋭利なポケットを皮膚でひっかけて処理したら、指の腹が抉れて流血した。

絶不調を口に出したからといって、どこからともなく新しい力が湧いてくるわけではない。このまま何喰わぬ顔で登り続けて、完登の暁に

「実は……」と打ち明けたなら、さぞかしカッコいいにちがいない。

しかし生やさしいルートではなかった。気力だけでは如何ともしがたい。4回のトライで精根尽きて、ヌンチャクを回収したあと、思い切り愚痴をこぼした。

モンキークライ(12c)を登るクライマー

赤点クライマーの日々」に関連記事あり。

コメント

  1. より:

    心なしかブログも愚痴っぽいような・・・
    お疲れ様でした。
    溜まった記事書きました。
    是非ともお楽しみ?下さい。

  2. 無名クライマー より:

    満を持した記事、読ませていただきました。